佐倉ジェンダー研究所/さくらの花の咲く午後

#019 トランクスは前開き派?

私は外出時は、下着は(というか服は全部)基本的に女物である。

しかし家でくつろぐときのパンツは、やはりトランクスがいい。だってラクだもん(^o^;)。

いゃ、実際ネイティブ女性でも、部屋着として男物のトランクスを愛用する人は多いとも聞く。また、寝るときはパジャマの下には何も着けないとかいうのも、趣旨は同じと言っていいだろう。

ところでトランクスには前開きタイプと前閉じタイプがある。

放尿時に“ホース”を通す穴が開いているのが前者、それがないのが後者である。

男物のパンツには穴があるものダというのは、それなりに長い歴史のある常識だったはずなのだが、近年はあえて穴がなくてもいいという人が増えているらしく、前閉じタイプも作られるようになったらしい。

でも私はやはり前開きタイプを愛用している。穴がないとどうも不便なような気がしてイヤなのだ。

前閉じタイプで小用を済ませるには、ズボンのチャックを下ろした状態で、今度は中のトランクスのゴムを下にずらして“ホース”を取り出さなくてはならないことになる。そりゃぁ面倒ダ。

そう思って、もう一度よく考えてみた。

「…………………………」

前開きタイプの穴が活躍するのは、やはり公衆トイレの男性小用専用便器。そしてアウターもチャックのあるズボンでこそ、トランクスの穴も威力を発揮する。

しかし最近の私が外出するときはすべて女物。ショーツにはもとより穴なぞ付いていないし、入るのも女性用トイレ。男性専用公衆トイレは、思えばかれこれ3年近く入っていない。

そしてトランクスをはいている在宅時のトイレは、家庭用の洋式便器。そしてアウターも、ジャージやパジャマ。くつろぐときのためのトランクスなのだから、アウターも必然的にそうなる。それらは腰はゴムで、前にはチャックも何もない前閉じ型である。だから“ホース”を取り出すには、ゴムを下げて中身をあらわにすることになり、その際はトランクスもいっしょに下げるのが合理的である。つまりトランクスが前開きタイプでも、意味がなかったのだ。

なんたることだろう!

単なる昔の習慣で前開きタイプにこだわっていたと気づいて、ちょっとショックな気がした。

 


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